石灰沈着性腱炎

石灰沈着性腱炎

 

１．症状

　夜間に突然生じる強烈な肩関節の疼痛で始まることが多いです。痛みで眠れなくなり関節を動かすことが出来なくなります。急性に発症し、強い自発痛、夜間痛、運動痛、圧痛があり発赤、熱感をともなうことがある。Ｘ線像で腱板に石灰化がみられる。通常１～２週間で肩峰下方へ吸収されて自然消失するが、症状の強い時は石灰の吸引、または肩峰下方への副腎皮質ステロイドの注入を行う。

　

　

 

２．原因と症状　

　40～50歳代の女性に多くみられます。肩腱板内に石灰（燐酸カルシウム結晶）が沈着することにより主に肩峰下包に炎症を起こす疾患です。石灰の沈着部位としては棘上筋腱と棘下筋腱が多い。　

この石灰は、当初は濃厚なミルク状で、時間が経つと練り歯磨き状、石膏（せっこう）状へと硬くなっていきます。石灰がどんどん多くなり膨らんでくると疼痛が増していきます。そして、腱板から滑液包内に破れ出る時に激痛となります。

　

　

３．治療

　○三角筋やテーピング、アームスリングでの患部の固定

　○疼痛をやわらげるための鍼灸治療

　○炎症を抑える超音波治療やアイシング

 

四．予防

　〇拘縮を予防するための肩コンディショニング

　〇インナーマッスルを強化するリハビリ

　

※何もしないまま放っておくと、だんだんと痛みが強くなり、悪化する恐れがありますので痛めたら早めに治療を行ってください。